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ネットで話題のうつ動画「黒い犬」全文翻訳

原題『I Had a Black Dog』、邦題『ぼくのなかの黒い犬』の動画が話題です。これは2012年の世界メンタルヘルスデーに、WHO(世界保健機構)がYouTubeにアップしたもの。「うつ病」の症状を的確に表現していると高い評価を得ています。うつ病チェックや診断にも活用できそうです。



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この動画は、マシュー・ジョンストンという作家兼イラストレーターが描いた作品をアレンジしたもの。「うつ病」を「黒い犬」に例えて、うつ病になると世界がどう見えるか、そしてどう対処すればよいかを解説しています。

とはいえ、動画は全編が英語のナレーション。字幕付きでも見られますが、これまた英語でしか見られません。そこで、よりよく理解できるように全文を和訳してものを紹介。正しくうつ病を理解して、自身や周囲の人たちの異変に早く気づけるようにしておきましょう。

【動画「黒い犬」ナレーション翻訳】
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私は黒い犬を飼っていました。犬の名前は「憂うつ」です。
犬が姿を見せると、空しさから人生が長い苦痛に思えました。

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それは脈絡なく現れて、私を驚かせました。
年齢より私を老いているように感じさせました。
周りが人生を楽しんでいても関係ありません。
私は黒い犬のサングラス越しでしか世の中を見られません。

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以前は楽しかったことも、いまや何の喜びも感じません。
黒い犬は、私の食欲を葬り去りました。
集中力、記憶力も私から奪いました。
何をするにもどこへ行くにも、犬の邪魔で多大な力が必要でした。
犬は私が抱いた秘密をかぎあて、追い払ってしまうのです。

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私がもっとも恐れたのは、周囲に見つかることでした。
周りの人にそれを裁かれることを心配したのです。
恥ずかしさから、見つからないか不安でした。
それを隠すために多大なエネルギーを消費したのです。
そのウソを続けることは私を消耗させました。

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黒い犬は私にネガティブなことをいわせました。
私を短気にして、周りに人がいることを困難にさせるのです。
私の愛を奪い、最愛の人との関係もを葬り去ってしまいました。

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黒い犬はネガティブな思考のループで、私を真夜中に起こすのが大好きです。
さらに、翌日どれほど消耗しているかを私に想像させることが好きでした。
黒い犬を飼っていると、周囲から何の刺激も感じられなくなるのです。

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年とるとともに、犬はより大きくなりました。
終始、周りをうろつき始めるのです。
黒い犬を追い払おうと考えますが、そのたびにねじ伏せられます。
そして、再び起き上がろうとするのが億劫になるのです。
そうして私は薬に頼って、症状を改善させようとしました。
それは本来的な助けにはなりませんが…。

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結局、私は世間からまったく孤立したと感じました。
黒い犬は私の生活の乗っ取りにとうとう成功したのです。
喜びをすべて失うと、人は人生の意味を自問しはじめます。
幸いなことに、こうして私は専門の支援を求めたのでした。
これが回復への第一歩となり、生活の大きな転機となりました。

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そして、誰であろうと黒い犬は影響を与えることを知りました。
まるで雇用機会均等法のように何百万もの人々に影響します。
また、特効薬も魔法の薬も存在していません。
薬物治療はいくらか効果があるかもしれません。
異なるアプローチを必要とする人もいるかもしれません。
身近な人々に打ち明けることが、症状改善に大きく寄与します。

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もっとも重要なことは、黒い犬を恐れないことです。
そして、自分自身で黒い犬を躾けることです。
疲れてたりストレスを受けるほど、犬は大きく吠えます。
だから、あなたの心を静める方法を学習することが重要です。
その学習が効果的なことは、臨床的に証明されています。
それは抗うつ薬と同じくらい有効になりえるのです。

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散歩やジョギングで、黒い犬を置き去りにしましょう。
客観的な視点で感情をコントロールしてください。
考えを紙に書くことで、気持ちも落ち着き、分析もできます。
さらに感謝する気持ちを忘れないようにしてください。

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どんなに症状が悪化しても、次のことは忘れてはいけません。
正しいステップで正しい人に話しかければ、黒い犬はいずれ通り過ぎます。
感謝はしませんが、黒い犬はすばらしい教師でした。
自分の生活を見直して、シンプルにすることを促されたのです。
問題から逃げるのではなく、折り合いを付けべきであることを知りました。

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黒い犬はいまも生活の一部ですが、前のような獣にならないでしょう。
そのことを私たちは、よく理解できるようになりました。
犬は、知識や忍耐、訓練、ユーモアで「癒し」もなりえます。
困っているなら、支援を求めることをためらわないでください。
人生を失うようなことだからこそ、恥ずかしいことなどありません。

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