健康生活の知恵袋
巷で話題の健康情報を紹介しています。

尿酸値が高いほうが「抗酸化作用」が働く!?

「痛風」といえば、気になるのが「尿酸値」。尿酸はいったん腎臓でろ過されて老廃物となるのですが、それを腎臓内で回収するという現象によって血液に取り込まれ、結果として尿酸値が上がることになっているのです。なぜ、このようなことがおきるのでしょう? 11月13日放送『ためしてガッテン』の「尿酸値に潜む死の予言 痛風予備軍が心筋梗塞」で紹介されていました。



スポンサーリンク
尿酸値が高いほうが「抗酸化作用」が働く!?


スポンサーリンク

尿酸値が高いラットの血管は内側が厚い状態

じつは、尿酸に「抗酸化作用」があるためです。老化を防ぐアンチエイジングなどでよく聞く「抗酸化作用」は、がんを防いでくれるなど、私たちの体を守ってくれる大切な役割をはたします。東京薬科大学の市田公実教授によると、私たちの体には活性酵素を消去する物質がいっぱい存在しているのだとか。そのなかでも、尿酸が一番濃度が高く、活性酵素を消去する役割をはたしているのです。

じつは、人間以外の多くの生物はビタミンCを体内で作ることが可能。ところが、人間はビタミンCを作り出すことができないため、尿酸がその抗酸化作用を担っているのです。ということは、尿酸値は高いほうが、抗酸化作用がよく効くということでしょうか?

ここで、意図的に尿酸値を上げたラットと通常のラットとの血管の断面図を見てみましょう。すると、尿酸値を上げたラットの血管は、血管の内側が厚くなった状態。血液が流れる部分が異常に細くなっていたのでした。


スポンサーリンク

基準値以下なら尿酸は抗酸化作用の働き

これは尿酸値が高い場合、血管の細胞が尿酸を多く取り込んでしまうこととなり、細胞が刺激されて炎症をおこすなどして血管自体が分厚く変化してしまうのです。これによって、動脈硬化の状態がおきるのではないかと考えられています。

つまり、健康診断でよく見る尿酸値の基準値「7」以下であれば尿酸は抗酸化作用の働きをしてくれる「よい作用」を及ぼしますが、基準値を超えてしまうと血管が動脈硬化に近い常態になる「悪い作用」を及ぼすというわけです。尿酸値が高くなりすぎなければ、尿酸は本当はとてもありがたいものなのです。

尿酸値が基準値「7」を超えていながら「痛風」の痛みが発症していない人たちには、「高尿酸血症」という病名が付いています。痛風になってしまえば多くの人は尿酸を下げようとするのですが、尿酸値が高いまま自覚症状がないまま放置することに…。ここに命の危険が潜んでいたのです。

■「尿酸値」おすすめ記事
痛風より怖い!高い尿酸値は命に関わる病気
痛みがなくても関節に尿酸は蓄積している!!
高尿酸血症は動脈硬化や心筋梗塞を引き起こす
「果糖」が尿酸値が下がらない原因だった!?

■「抗酸化作用」おすすめ記事
チョコ成分の抗酸化作用で血管が若返る!
尿酸値が高いほうが「抗酸化作用」が働く!?

■「健康診断」おすすめ記事
健康診断の心電図は「異常なし」でも危険!
健康診断では見つからない危険な不整脈
「血圧」下げる3つの方法~社会人の新常識~
尿検査の前日の正しい過ごし方とは?~社会人の新常識~

この記事をシェアする


あわせて読みたい記事