週3回の有酸素運動が記憶力をアップさせる
自分のよく知るルート上の「場所」に記憶したいものを置いていけば、誰でも劇的に記憶力をアップできます。「場所細胞」を活用した記憶力の達人たちも実践する方法です。さらに、その場所細胞を増やすトレーニングを紹介しましょう。週3回の有酸素運動が記憶力をアップさせるのです。10月23日に放送された『ためしてガッテン』の「脳若返り!魔法の呪文 記憶力で東大生に勝つ!」で紹介されていました。
目次
脳の細胞は年を重ねても増やせる
ロンドンのタクシー運転手の脳を調べたデータがあります。「場所細胞」が集まっている「後部海馬」の体積が、勤続年数でどのように違っているかを調べたものです。それによると、長年タクシー運転手を続ければ続けるほど、その体積が増えているといいます。
これは、タクシー運転手が何千何万という道をどんどん覚えているためと考えられるとか。すなわち、海馬にある「場所細胞」は、使うことにより発達すると考えられるというわけ。歳を重ねても、増やすことができる細胞なのです。
「世界記憶力選手権」の抽象的な形の並び順を覚える競技で318個という世界記録を打ち立てた超人が、史上最年長の世界チャンピオンであるグンター・カールステンさん(52歳)です。ドイツの記憶力選手権では8回の優勝経験を誇り、45歳でついに世界チャンピオンになりました。
超人いわく「体力では若者にはかないませんが、記憶力は違います。記憶力は60歳、70歳、80歳になっても、若者と競争できるんです」とのこと。いまでもトランプ52枚の並びを覚えるのもわずか46秒。まさに「中年の星」です。
有酸素運動が脳の神経細胞を増やす
そんな超人が行っている大切な脳トレがあります。それは「サイクリング」と「ジョギング」です。超人は記憶トレーニングのうちの半分を運動に当てているといいます。どの年齢でも記憶力には運動が一番とのことです。
一番大事なことは「有酸素運動」です。2011年に驚くべき研究成果が発表されました。平均年齢68歳の人たちが有酸素運動をしなかった場合、1年間で海馬の大きさは右下がりに減少。しかし、週3回40分の運動をした場合には、1年間で2%海馬の大きさが増えていたのです。
有酸素運動は、脳の神経細胞が成長するための「肥料」のような役割をするものを増やすと考えられているとか。このため、週3回の有酸素運動で、認知症のリスクが半分になるという報告もあるほどです。
■10月23日放送『ためしてガッテン』
【脳若返り!魔法の呪文 記憶力で東大生に勝つ!】
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