鼻ニキビ「めんちょう」は死ぬこともある病気!?
鼻にできるニキビを「めんちょう」や「めんちょ」と呼びますが、以前はめんちょうをつぶして死ぬこともあったのです。めんちょうは、毛包と呼ばれる部分に黄色ブドウ球菌が入ることによる炎症。それはどんな病気で、ニキビとどう見分ければよいのでしょうか? 7月30日『ためしてガッテン』の「美肌の大敵!治らないニキビの正体」で紹介されていました。
目次
めんちょうは鼻ニキビとは違う病気
鼻にできるニキビは「めんちょう」や「めんちょ」とも呼ばれますが、正確にはおできの中でも顔にできたもののこと。毛穴に汚れや皮脂が詰まってできるニキビとは違っています。
ちなみに、漢字で書くと「面疔」。「疔」は、汗腺や皮脂腺が化膿してできる腫れ物のことです。つまり「顔にできた腫れ物」という意味になります。
めんちょうは、毛穴深くの毛包と呼ばれる部分に「黄色ブドウ球菌」が入っておこる炎症です。しかも抗生物質が普及していない時代では、めんちょうを潰したことによって死に至ることも珍しくありませんでした。
鼻のめんちょうで死に至る理由とは?
黄色ブドウ球菌は、食中毒を引き起こすことでよく知られている常在菌の一種。黄色ブドウ球菌は人の皮膚や外界に広く存在している細菌です。なぜこれが原因で、死に至ってしまうのでしょうか?
じつは鼻の周辺というのは、脳へと続く細い血管がたくさん張り巡らされている場所。そんなところに黄色ブドウ球菌が付くと、菌が血管を通って脳の中にまで入ってしまう恐れがあるのです。
菌が脳まで到達してしまうと脳炎や脳髄炎を発症。最悪の場合、命を落とすことがあるのです。ただし、現代では抗生物質の普及によって、めんちょうで死に至ることはありません。
めんちょうと鼻ニキビの正しい見分け方
ニキビとめんちょうはどのように見分ければよいのでしょう? めんちょうの特徴は「小さくても痛い」ということ。小さくても化膿してるので、触ってみて痛みがあれば疑ってみることです。
この状態を毛包炎と呼び、この状態だと放っておいても1週間ほどで自然治癒します。つまり、ほとんどのめんちょうは自然に治るもの。悪化させないためにも、清潔にしておくことが大切です。
ただし自然治癒せずに、場合によっては大きく腫れたりすることもあります。放っておくと色素が沈着したりする場合もあるので、病院でしっかり診察してもらうのが安心です。
鼻のめんちょうの応急処置と治療法
治療としては、抗生物質の投与と軟膏の塗布が一般的。応急処置的に、市販の化膿性皮膚疾患用のクリームを塗ってもかまいません。
化膿性皮膚疾患用のクリーム…と聞くと、少し仰々しいイメージがあります。しかし「オロナインH軟膏」がよく知られている市販品。ほかにもいろいろな製品が出ていますので、薬局で相談するとよいでしょう。
めんちょうは体力が落ちているとどんどん悪化します。腫れてきたら、病院に行って抗生物質を飲む必要があるでしょう。めんちょうの下に膿がたまって熱を持ってしまうと、切開が必要になることもあります。いずれにしても悪化の危険を避けるために、早めに専門医を受診してください。
■7月30日『ためしてガッテン』
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