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「げっぷ」の知覚過敏でおきる新種の胸やけ

「胸やけ」といえば、食べすぎや飲みすぎが原因と考えがちです。しかし、最近の研究で「ニュータイプの胸やけ」を発見。推定患者数は500万人以上といいます。5月14日放送『ためしてガッテン』の「胸やけ!長引く新理由」で紹介されていました。



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「げっぷ」の知覚過敏でおきる新種の胸やけ

そもそも「胸やけ」は、胃液が食道に逆流して炎症がおきたもの。これが悪化すると「逆流性食道炎」になります。しかし、不摂生に注意している高齢者や女性でも、重症の胸やけを訴える人が多いというのです。

じつは、ニュータイプの胸やけの原因は「げっぷ」です。げっぷは空気が胃に入ってしまい、それを外に排出する行為。だ液を飲み込んでも水を飲んでもその都度、一緒に入ってくるものです。

ここで登場するのが「TRPV1」というセンサーです。のどの上部のあたりに存在していて、強い酸などの毒物などが侵入してくると感知する役目をはたします。そして、げっぷはただの空気ではありません。胃酸混じりの空気です。

とはいえ、げっぷに含まれる酸はごく少量。通常なら「TRPV1」はほとんど反応しません。しかし、この「TRPV1」がストレスなどによって「知覚過敏」になると問題が発生。通常のげっぷでも「TRPV1」が反応してしまうのです。これが胸やけの原因。しかも、この胸やけがストレスとなって加わって「TRPV1」が知覚過敏に。さらにひどい胸やけに…という悪循環がおこるのです。

普通の胸やけを「胃液逆流タイプ」としたら、ニュータイプの胸やけは、いわば「げっぷタイプ」というべきもの。その最大の特徴は、胸やけのおこるタイミングです。胃液逆流タイプが「食後」とくに3時間以内におこるのに対して、げっぷタイプは食後以外でも不快感を感じます。

胸やけを感じる部分も、げっぷタイプは鎖骨周辺といった上部のほうというのも特徴です。また、胃液逆流タイプは胃液を抑える市販薬で治りますが、それが効かなければげっぷタイプであると考えられます。

胃液逆流タイプは、つばを飲んだり水を飲むことで症状が改善。胃酸が中和されるからです。しかし、げっぷタイプには逆効果。一緒に空気も飲み込んでしまうため、げっぷが増えて悪循環に陥ってしまうのです。

げっぷタイプの治療薬は「食道粘膜保護薬」が一般的。ストレスが原因の場合は、抗うつ薬や安定剤を使うこともあります。また、原因不明だった胸やけのメカニズムを説明することで、症状が改善する場合もあります。

■5月14日放送『ためしてガッテン』
【胸やけ!長引く新理由】
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