花粉症の薬は「鼻水」か「鼻づまり」で違う
つらい鼻水や鼻づまり…「花粉症」は、いまや3人に1人が苦しんでいるという国民病。最近は、眠気などの副作用が少ないなど、症状ごとに効果的な薬も増えています。自分に合った花粉症対策を見つけることが重要。花粉症の薬は「鼻水」か「鼻づまり」で違うのです。
目次
花粉症治療の主力は第2世代抗ヒスタミン薬
20年ほど前からスギ花粉による鼻水や鼻づまりに悩まされてきた女性は、約3年前から花粉が本格的に飛ぶ時期より前に、薬を飲み始める「初期療法」を始めました。服用するのは、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を抑える「抗ヒスタミン薬」です。
この療法によって症状は軽くなり、夜もよく眠れるようになりました。同じタイプの薬はもともと眠気などの副作用が強かったのですが、第2世代の薬は副作用もほとんど感じません。
現在「第2世代抗ヒスタミン薬」は、花粉症治療の主力になっています。眠気などの副作用が少ない「アレジオン」「アレグラ」が2011年ごろに市販薬としても発売を開始。2012年には鼻水と鼻づまりの両方の症状に効果がある「ディレグラ」が医療用薬に承認されました。
鼻づまり型は第2世代抗ヒスタミン薬も服用
これに合わせる形で、2013年に花粉症の治療に使う「鼻アレルギー診療ガイドライン」が4年ぶりに改定。新しい薬を含めて重症度ごとに治療法を整理しました。「くしゃみ・鼻水型」と「鼻づまり型」などに分け、鼻に噴霧するステロイド薬や、鼻づまりに効く「抗ロイコトリエン薬」などの薬との併用の方法が示されたのです。
基本的には「くしゃみ・鼻水型」は「第2世代抗ヒスタミン薬」を服用。「鼻づまり型」は「抗ロイコトリエン薬」を服用します。
症状がひどい場合は、どちらも鼻に噴霧するステロイド薬を併用。「鼻づまり型」は、加えて「第2世代抗ヒスタミン薬」を服用するというものです。
一方で、妊婦への指針は変更なし。妊娠初期では胎児への悪影響を避けるために薬の使用は避けましょう。妊娠5ヶ月以降で症状がつらい場合は、鼻に噴霧するタイプの薬を少量使っても構いません。
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