考えながら手を動かすと脳の老化が止まる
脳の老化をストップさせる鍵を握るのは「シナプス」です。このシナプスを、年をとっても太くしてつなげ続けるにはどうしたらよいのでしょう? 8月19日放送『主治医が見つかる診療所』の「腸と脳を大特集!免疫力アップ&老化防止スペシャル」で紹介されていました。
脳の中を街にたとえると、ビルが神経細胞でそれをつなぐ道路がシナプス、そこを情報を積んだトラックが行き交っています。しかし、神経細胞が死ぬとビルがなくなり、そこが通行止めとなってしまうのです。トラックは情報を運べなくなってしまいます。
そこで、迂回路を作るわけです。最初はケモノ道のような細い迂回路ですが、脳に刺激を与え続けることによって、立派な太い道になります。こうするとトラックは再び、情報を積んで行き交えるわけです。
ただし、せっかく作ったこの迂回路、絶えず行き来をしていないとだんだん草が生えたりして、またケモノ道に逆戻りしてしまいます。このとき「もう通れないからいいや」と思うことが、物忘れにつながっていってしまうのです。そこで、あきらめないで絶えず脳に刺激を与え続けていけば、ケモノ道は再び太い道になっていきます。
リハビリテーションと似ているかもしれません。リハビリとは動かなくなった手を動かすと思っている人が多いかもしれませんが、じつは残っている神経を鍛えて動かす訓練なのです。死んでしまったものは生き返りません。これと同様に、別の回路を開く努力が必要なのです。
そして、この回路を開くためのポイントは「手」。チンパンジーやオランウータンなど知能の発達したサルは手先が器用。一般的に、手の動きの細かい作業ができるサルは知能がよいとされています。
人間も知能の発育とパラレルで手先が器用になっていきます。なので、一番大切なのは「手を使う」こと。それによってシナプスをつなげていかなければならないのです。
脳を活性化して元気にするためには、シナプスをつなげることが大切。そのためには、考えながら手を動かすことが効果的です。
■8月19日放送『主治医が見つかる診療所』
【腸と脳を大特集!免疫力アップ&老化防止スペシャル】
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