インスタントラーメンを生麺風にアレンジする
インスタントラーメンの即席麺が、ラーメン店の生麺のようなモチモチの食感にアレンジできる裏ワザがあります。それはゆで汁に小さじ1杯の重曹を加えるというもの。パスタやうどんにも応用可能です。9月10日放送『ためしてガッテン』の「仰天!食卓の魔法SP」で紹介されていました。
目次
中華麺特有のコシは重曹で再現できる
中華麺特有のコシを出すものといえば「かんすい」。かんすいは現在では合成のものもありますが、もともとは天然の結晶です。とはいえ、天然のかんすいはいまや貴重品。合成のかんすいも家庭ではなかなか手に入りません。
かんすいの成分は、そのほとんどが炭酸ナトリウムです。水と混ぜると炭酸を出す性質があります。そして、それと同じ性質を持つのが「重曹」です。
重曹は炭酸水素ナトリウム。水に溶かすと炭酸ナトリウムと同じ状態なります。すなわち、この重曹を使えば中華麺特有のコシが再現できるのです。
インスタントラーメンの重曹アレンジ
それでは、実際にインスタントラーメンの即席麺をまるで生麺のようにアレンジする方法を紹介しましょう。まずお湯に重曹小さじ半分を加えます。そこに、即席麺を入れて3分ゆでてください。
ここで、重曹を入れたゆで汁にはえぐみが出てしまいます。ゆで汁は捨て、別のお湯でスープを作って完成です。
とはいえ、そもそもインスタントラーメンの即席麺にはかんすいが入っています。重曹はどんな働きをしているのでしょう?
即席麺は生麺を油で揚げて作られたもの。麺の断面を拡大してみると、無数の穴が空いているのがわかります。この穴にすばやく水分がしみ込んでいくため、インスタントラーメンは短い時間で食べることができるのです。
うどんやパスタを中華麺風にアレンジ
一方の油で揚げられる前の生麺は、グルテンというたんぱく質による網目がしっかり張り巡らされています。これが麺の弾力を生んでいるのです。また、生麺には中華麺独特の香りもあります。この弾力と香りを作るのがかんすいです。
しかし、生麺が高温の油で揚げられると無数の穴が空くことで、グルテンによる網目構造が破壊。香りも奪われてしまいます。
ここで重曹の登場です。重曹はたとえていえば、腕のいい大工さんのようなもの。即席麺に空いた穴からスルスルと入り込んで、グルテンの網目を作り直して、しかも一度失われた香りも取り戻してくれるのです。
この重曹によるアレンジ、じつはうどんやパスタなどの乾麺でも威力を発揮します。重曹を入れてゆでることで、どちらも中華麺のような麺に生まれ変わるのです。ぜひ一度、試してみてください。
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