夜の「頻尿の原因」心臓が弱っているせい!?
40歳以上の女性の半数が悩んでいるという「頻尿」「尿漏れ」などの「おしっこトラブル」。なかでも、昼間は大丈夫なのに夜だけ「頻尿」という人は「心不全」の可能性があります。6月14日放送『ジョブチューン』の「医者ぶっちゃけSP」で取り上げられていました。
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頻尿の治療には減量と骨盤底筋体操
朝日新聞によると「日本排尿機能学会」の調査で、40歳以上の女性では2人に1人が頻尿に、7人に1人が尿漏れに悩んでいることがわかりました。また、同学会はその治療法について「減量」と「骨盤底筋体操」を強く推奨するという指針も示されています。
この調査は40歳以上の男女4,570人を調べることにより、尿の悩みを抱える女性の数を推計したもの。1日8回以上尿をする頻尿は1,722万人、せきやくしゃみなどで尿が漏れる人は461万人、残尿感がある人は375万人などの結果が出ました。
日本排尿機能学会がさまざまな治療法について判定した指針によると、頻尿や尿漏れには「減量」が強く推奨されています。また、仰向けに寝た状態や座った姿勢で、肛門をしめたり緩めたりする「骨盤底筋体操」も強く推奨と判定されました。
頻尿や尿漏れについては、このほか「食事の工夫」「膀胱訓練」「骨盤近くの筋肉を刺激する治療法」を推奨。「禁煙」「便秘の改善」「激しい運動や重労働の軽減」は、行ってもよい…という判定でした。
頻尿と急に尿意をもよおして起こる尿漏れの薬では、膀胱の収縮を抑える「抗コリン薬」と、膀胱をゆるめる「ミラベグロン」を強く推奨。尿の出にくさや残尿感の薬では、尿道を広げる「ウラピジル」が推奨されています。
心臓が弱ると腎臓の血流が増加する
ここで「心臓」は、酸素を含んだ血液や栄養を全身に送り出すポンプの働きをしています。このポンプの働きが低下して、全身に血液を十分に送り出すことができなくなった状態が「心不全」です。簡単にいえば「心不全」とは「心臓が弱った状態」のことになります。
一方で「尿」は、腎臓で生産される液体状の排泄物です。血液中の水分や不要物、老廃物からなっています。心臓が丈夫なうちは立っていても腎臓に十分な血液が流れ込みますが、心不全になると腎臓の血流が減少するのです。
こうして心臓のポンプ機能が落ちると、日中に下半身に水分が溜まってしまいます。昼間のうちにその水分がオシッコとして出せない人が、夜に横になって寝ると、下半身の水分が血液の中に戻ってそれが心臓まで回遊。腎臓への血流も増加して、体がどんどんオシッコを作ってしまうのです。
夜間頻尿の解消にはお風呂が効果的
なお、加齢とともに足に余計な水分が溜まりやすくなる傾向もあります。この場合も、昼間に溜まっていた余計な水分が寝ている間に血流として心臓へ戻って「夜間頻尿」になることも…。
この場合の「夜間頻尿」の解消には「お風呂」が効果的です。湯船に体を浸けると水圧によって足に溜まっていた水分が心臓へ戻りやすくなります。
余分な水分が尿として外に出されるには2~3時間。就寝4時間くらい前までに入浴すれば、足に溜まった水分を尿として出す効果が得られるでしょう。
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