紅茶がおしくなるお湯の温度95度の見極め方
コーヒーや緑茶の陰に隠れがちですが、じつは世界で一番多く飲まれている飲み物は「紅茶」。そんな紅茶を家庭で入れるとき、これだけ守れば「プロの味」に変わるスゴ技があります。3月26日放送『あさイチ』の「イチおし 紅茶の新常識」で紹介されていました。
目次
紅茶をおいしく飲むお湯の温度
さっそく、家庭で紅茶をおいしく飲むためのスゴ技を紹介します。まずは、やかんに水道水をたっぷりと入れて火にかけます。そして、先ほどと同じ茶葉をティーポットに3杯。そして、沸騰直前に火を止めてお湯を一気に注ぎます。待つこと3分、これで紅茶のでき上がりです。
じつは、おいしい紅茶を入れるコツは「沸騰直前で火を止めること」。その温度は「95度」が理想なのです。
「100度」と「95度」のお湯をティーポットに入れて、その違いを見てみましょう。100度のお湯の場合、すぐに紅茶の茶葉がポットの底に沈んでしまいます。一方の95度の場合、茶葉がいったんお湯の表面に浮いたのち、2分ほど経過すると茶葉がポットの中を回転し始めるのです。
これは「ジャンピング」と呼ばれる現象。茶葉が湯の中を動き回る過程で、ポリフェノールなどの香りや味の成分がバランスよく溶け出して、おいしい紅茶になるのです。
紅茶の茶葉がお湯の表面に上がる温度
このジャンピング現象は、お湯の中の酸素濃度に大きく影響されます。お湯の温度がまだ酸素が多い95度の場合は、紅茶の茶葉の周りに小さな泡がびっしり。この泡の浮力によって茶葉が表面に持ち上げられるとともに、お湯の対流によってジャンピングがおきていたのです。
しかし、お湯の温度が100度になると酸素濃度が減少。酸素がほとんどないために、浮力がなくて沈んでしまいます。また、95度より低い温度の場合、酸素濃度が高くて紅茶の茶葉が浮きやすくなりますが、今度は逆に上がりっぱなしになるのです。
それでは紅茶がおいしく飲める温度「95度」はどう見極めればよいのでしょう。それは、やかんのフタを開けて、湯の沸くときの「泡」に注目します。温度が90度くらいでは小さな泡が少し浮いてきているだけですが、温度が95度になると突然、浮き上がる泡の数が増加。そこが火を止めるポイントです。
なお、ミネラルウォーターで紅茶を入れる場合、水道水より酸素濃度が低くなっています。水を少し出して空気のエリアを作り、ペットボトルをよく振って酸素を含まれてから紅茶を入れるようにしましょう。
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