風邪と間違えて鼻ポリープとぜんそくが悪化
鼻ポリープは一度、手術で切除すれば完治する病気。しかし最近では、手術で取ってもまた鼻ポリープができてしまう、そんな「新型鼻づまり」が増えています。11月6日放送『ためしてガッテン』の「ズズッ!あなたの鼻水に潜むまさかの現代病」で紹介されていました。
目次
鼻ポリープの手術をしたのに再発した
十年前に鼻ポリープの手術をした男性(61歳)が、鼻の異変に最初に気づいたのは、仕事場でコーヒーを入れたときでした。香りをまったく感じなかったのです。まさに鼻ポリープの初期症状。すぐに手術を行い、無事に鼻ポリープを取り除くことに成功しました。
しかし、手術から5年たったころ、体にある変化が現れました。歳のせいか、体力の衰えを感じるようになったのです。少しの階段を上るだけで「息切れ」して、苦しく感じるようになりました。さらに「風邪のような症状」が何ヶ月も続いたのです。
かかりつけの内科を受診した男性は、そこで意外な事実を告げられました。鼻ポリープが再発していたのです。結局、二度目の手術を受けることに…。すると、鼻ポリープのなかに「好酸球」と呼ばれる物質があったのです。
これは白血球の一種で、本来は外から来た異物をやっつける「よいもの」です。しかし、この「好酸球」が増えすぎた場合、異物を攻撃するだけでなく自分の体を攻撃してしまい、炎症を引き起こしてしまうのです。この炎症が元で、鼻ポリープができてしまいます。
鼻ポリープが再発する原因は好酸球
「好酸球」が増えすぎる体質こそが、鼻ポリープを取っても取っても再発してしまう原因だったのです。それでは、この新型鼻づまりはどのように見分ければよいのでしょう?
それは「せき」です。これも「好酸球」のしわざです。じつは、好酸球は鼻の粘膜だけでなく、気道にも炎症を引き起こします。そして、これが「ぜんそく」です。じつは、新型鼻づまりとぜんそくは「兄弟病」なのです。
恐ろしいのは、鼻ポリープの症状である「鼻水・鼻づまり」と、ぜんそくの症状である「せき」の両方が出てくるため、風邪と間違えてしまうこと。風邪と思ったまま時間が経過していき、鼻ポリープが大きくなり気道の炎症は大きくなり…どんどん悪化してしまうのです。
鼻ポリープとぜんそくを併発すると、風邪と勘違いしやすいもの。大人になってからぜんそくにかかった人は、とくに新型鼻づまりを併発しやすいといわれています。この「好酸球性副鼻腔炎」の患者は、数万から数十万人と推定されています。
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