80歳でも30代の脳を持つコロムビア・ローズ
1933年生まれにして、なお若々しく精力的に活動し続けている昭和の歌姫がいます。東京タワーも完成間近の昭和32年、明日への希望が満ちた時代に、この方の明るい歌声が街に響いていました。『東京のバスガール』、歌うのはコロムビア・ローズさんです。10月8日放送『みんなの家庭の医学』の「有名人から学ぶ身体が老けない4つの秘密」で紹介されていました。
目次
ほとんどの検査で脳年齢が30代
さっそく、ローズさんの健康寿命をチェックします。健康寿命とは、介護に頼ることなく、自立して生活できる状態にある期間のこと。いつまでも若く元気な健康寿命にもっとも大切といわれるのは「脳」と「足腰」。今回はローズさんの脳と足腰を調査します。
訪れたのは、神奈川県川崎市にある聖マリアンナ医科大学病院。ここで脳の状態を調べるために「STM-COMET検査(聖マリアンナ式コンピュータ化記憶機能検査)」を行います。
まずは「即時記憶検査」から。この検査で脳年齢の目安がわかります。順に提示される15個の単語をいくつ覚えられているかを調べます。この検査による脳年齢の目安は、8個で30代、7個で40代、6個で50~60代、5個で70代、4個で80代です。ローズさんの場合、覚えていた単語は「10個」。80代の目安となる4個よりも6個も多い正解数、30代並みでした。
そのほかの検査結果によるローズさんの脳年齢は、「近時記憶検査」が「30代」、「遅延再認課題」が「30代」、「項目再認課題」が「70代」、「記憶リハーサル課題」が「30代」という結果。ほとんどすべての検査で、脳年齢が「30代」であることが確認されたのでした。
歩行速度は20代の平均よりも速い
今度は足腰のチェック。厚生労働省の調査などでも採用されている、正式な歩行速度測定法で行います。歩くスピードを計測するのは、全長11メートルのコースの真ん中5メートル部分。歩くのは2回。思いっきり速く歩くパターンと、ふだんどおり歩くパターンを計測します。
まずは、思いっきり速く歩くパターンから、結果は「2.77秒」でした。なんとこの数値、20代の平均よりも速い数値とか。3秒を切るのはすごい速さだといいます。ふだんどおり歩くスピードも「3.35秒」と好タイムでした。
歩行速度の年代別平均値は「思いっきり速い/ふだんどおり」それぞれで、65~69歳が「3.53秒/4.29秒」、70~74歳が「3.72秒/.62秒」、75~79歳が「4.40秒/5.81秒」、80歳以上は「4.69秒/6.00秒」。ちなみに、20~39歳の平均値は「3.05秒/3.46秒」です。
だんだん歳をとると、足を開いて歩くようにしないとバランスがとりにくくなるもの。ローズさんの場合は、1本の線の上を歩く感じでバランスよく歩いていました。
これらの結果から、コロムビア・ローズさんの「脳」と「足腰」は、20~30代の能力を維持していることがわかったのです。
■10月8日放送『みんなの家庭の医学』
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