ホクロは刺激すると「がん」になる…はウソ
「ホクロをいじりすぎるとがんになる」…そんな話を聞いたことがあるのでは? ホクロは刺激を与えて続けるとがんになってしまうのでしょうか。10月30日放送『ためしてガッテン』の「ここ!がんホクロ境目 見分け秘技&美容術」で紹介されていました。
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『巨人の星』にホクロのがんが登場
「足の裏にある」「だんだん大きくなる」「手のひらにある」「色が青い」「ホクロの毛を抜く「盛り上がっている「ホクロをとる」「いびつな形」などなど、危ないとされるホクロのウワサはいろいろ。これらの共通点を見てみると、多くの人は「ホクロが刺激によってがんになる」のではないかと心配しているようです。
最高視聴率36.7%を記録した国民的アニメ『巨人の星』。主人公・星飛雄馬の初恋の人・美奈には、じつはある秘密があったのです。美奈の爪の中にできた黒い点、それを美奈は「死の星」と呼びます。治る望みのない黒色肉腫なのでした。美奈を襲った病魔こそ、ホクロのがんだったのです。
しかもこのがん、美奈のとある行動がきっかけでできてしまいました。それは、ホクロを刺抜きでつついたことでした。やはりホクロは、刺激を与えるとがんになってしまうのでしょうか?
ホクロが皮膚がんになることはない
じつは2年前、このアニメのホクロについての論文が、有名な科学雑誌に掲載されました。その名も「巨人の星における悪性黒色腫」、原題は「Malignant melanoma in Star of the Giants (Kyojin no Hoshi)」です。
研究グループの1人が信州大学医学部の宇原久准教授は、大の『巨人の星』ファン。とはいえ、この漫画によってホクロに関する誤った常識が広まるのは困るということで、この論文を書いたわけです。すなわち、アニメに描かれていたホクロのシーンは誤りだったわけです。
宇原准教授によれば「ホクロと皮膚のがん(メラノーマ)は別物」とのこと。小さなホクロであれば、少しいじったくらいでがんになることはありません。そもそも、ホクロが皮膚がんになることはほとんどないのです。
■10月30日放送『ためしてガッテン』
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