バリア機能を低下させる「美白」もある!?
カネボウ化粧品の美白化粧品のトラブルだけでなく、国民生活センターによると「美白化粧水で顔が腫れた」などの相談が寄せられています。専門医は「美白化粧品は、普通のスキンケア商品と比べると肌への負担になりやすい」と指摘。カネボウのような白斑は異例ですが、赤くなる/かゆくなるなど、美白化粧品を使って「かぶれ」を訴える患者は少なくありません。
保湿などもともとある肌の成分を補う「守りのケア」に対し、美白化粧品は「攻めのケア」です。紫外線を防御するメラニンの生成を抑える美白成分は、自然な肌の機能に逆らう働きをします。
さらに、表皮の奥にある「メラノサイト」に成分を浸透させやすくするため、肌のバリア機能を妨げる作用がある商品も存在。その結果、肌機能に負担がかかるというわけです。
バリア機能の低下が進むと敏感肌になり、さまざまな刺激を受けやすくなります。ただし、美白化粧品に恩恵があるのも事実。性質を知った上で、使うなら慎重に選びたいところです。
化粧品をつけてすぐにかぶれるとは限らず、数ヶ月使って徐々に出る場合が多いのが実状。その場合は、化粧品が原因とは気づきにくいでしょう。
専門医は「顔中心に現れる肌荒れは、まずは化粧品を疑ってほしい。使用を中止すれば回復することが多いが、治らない場合やひっかいてしまう場合は皮膚科に受診を。肌を健康に保つことが、一番肌を美しくするんです」とアドバイスしています。