NHK受信料の支払い率で沖縄がダントツ低い理由
NHK受信料の支払い率は年々増加が続き、2018年度末にはついに80％を超えています。ところが、2020年度末には一転してNHK受信料の支払い率が前年度を下回ることが発表されました。都道府県ごとのNHK受信料の支払い率はどう変化しているのでしょう。また、支払い率が一番悪い都道府県はどこなのでしょうか？
目次
NHK受信料の支払い率の落ち込み全国的
NHKは、毎年度末の受信料支払い状況について「推計世帯支払率」という統計を発表しています。推計世帯支払率は、NHK受信料支払件数を元に、「国勢調査」などの統計からNHK受信契約が必要な世帯数を推計し、どれだけの割合でNHK受信料が支払われているかを計算したものです。
2021年6月に発表された2020年度末の推計世帯支払率は80.3％で、2019年度末の81.8％から減少しました。これは、国内の世帯数増にNHKの受信料支払件数が追い付かないという状況ではなく、NHK受信料支払件数が落ち込んでいることが要因です。
NHK受信料の支払件数の落ち込みは全国的で、2019年度末から2020年度末にかけて推計世帯支払率はすべての都道府県で減少しています。そうしたなか、推計世帯支払率の落ち込みが一番少なかったのは奈良県で、82.8％から82.7％への0.1ポイント減にとどまりました。
NHK受信料の支払い率は沖縄が半数以下
一方、NHK受信料の支払い率が80％を切っている都道府県は7つあり、京都府と兵庫県が78.0％、福岡県76.3％、北海道72.4％とここまでが70％台。ワースト3が東京都の67.7％、ワースト2が大阪府の66.8％です。
そして、NHK受信料の支払い率がダントツに低いのが沖縄県で49.8％と半数以下でした。これは、沖縄県はテレビ放送開始時には米軍統治下でNHKのテレビ放送が受信できず、1972年に日本へ施政権が返還後からNHK受信契約の対象となったという特殊事情から、NHK受信契約を結ぶ世帯が少ないことが理由です。
それでも、沖縄県のNHK受信料の支払い率は年々上昇を続けて、2019年度末には51.8％と半数を上回っていました。しかし、2020年度末の沖縄県における推計世帯支払率の落ち込みは大きく、減少率は東京都・宮崎県の2.1ポイント減に続く2.0ポイント減でした。
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