「筋肉収縮」を捉えるネイマールのドリブル
サッカー大国ブラジルの10番ネイマールの魅力は、相手を翻弄して一気に抜き去る「ドリブル」です。スピードの変化や激しい動きが続くドリブルのあいだ、ネイマールは自分の体をどのようにコントロールしているのでしょうか。その秘密は「筋肉収縮」にありました。3月22日放送『ミラクルボディー』の「サッカーW杯のヒーローたち」で紹介されていました。
目次
ネイマールのドリブルは絶妙に相手の逆をつく
そこで、ネイマールに関節の動きを記録するモーションキャプチャーを装着。そして、1対1で守る相手に対してドリブルを試みてもらいました。肉眼では見えない骨格の動きや筋肉の働きを詳細に計測して、コンピュータ上に再現します。
分析で注目したのは、ネイマールと相手選手の体の重心です。重心の位置を見ていると、ネイマールが足裏でボールをひくと、ディフェンダーの重心がグッと前に出てきています。そのとき突然、右にボールを押し出して、相手の逆をついていました。
相手の重心をいったん傾かせて、もっとも体勢を戻しにくくなる瞬間、一気に逆方向へ加速しています。相手が反応できない絶妙なタイミングで逆をつく技術が、ネイマールの大きな特徴なのです。
ネイマールは筋肉収縮のタイムギャップを利用
ここでボールを動かすことによって、ディフェンダーをいったん反応させることがポイント。反応するということは、筋肉が一回収縮するということです。筋肉は続けて収縮することはできませんから、いったん筋肉をゆるめて収縮する必要があります。そこにタイムギャップがあるのです。
うまくこの収縮のタイムギャップを利用して、次の運動に入ってしまって先手先手に動いています。そして、大きな差を作り出す…ということが、自然にできているのです。
■3月22日放送『ミラクルボディー』
【サッカーW杯のヒーローたち】
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