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飲むだけで大腸検査できるカプセル型内視鏡

「大腸検査」はお尻の穴から内視鏡を入れて、腫瘍などがないかを調べるのが一般的。肛門にチューブを通すという手法に戸惑う人は多いのが現状です。2013年7月、口から飲み込むだけで大腸内を撮影できるカプセル型内視鏡が製造・販売の承認を受けました。2014年初めにも保険適用され、検査が始まる見込みです。



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innercamera

新型の内視鏡は腸を撮影するカメラを直径11mm、長さ約26mmのカプセルに詰め込んだもの。口から飲み込むと、消化管のぜん動で胃や小腸、大腸と肛門に向かって進んでいきます。小型カメラを前後に備え、視野角は340度超。LEDが点滅しながら、内壁の異常を探ります。

口に含んだときから撮影が始まり、最初は1秒間に4枚を撮影。移動速度が速くなると、1秒間に35枚の撮影に切り替わります。このカメラ、胃や小腸も撮れますが、大腸を調べるのにふさわしい性能になっているもの。このため、大腸に届いた時間帯の撮影画像を検査に使用。個人差はありますが、約10時間あれば肛門から出てくるといいます。

撮影画像は体の外に発信し、腰につけた記憶装置で受け取ります。これをパソコンと接続し、専用の画像解析ソフトで大腸の壁に異常が現れていないかどうかを調べる仕組み。検査精度は従来の内視鏡とほぼ同等です。

ただし、カプセル型ができるのは撮影だけ。実際に腫瘍が見つかっても、従来の内視鏡のようにその場で切除はできません。腫瘍の切除や悪性かどうかを詳しく調べるには、お尻から内視鏡を入れる必要があります。

また、普及のためには費用も課題です。カプセル型ですでに実用化された小腸検査用だと約10万円で、通常は自己負担は最大で3割程度。大腸用も同水準だとすると、気軽には検査を受けづらい価格といえるでしょう。

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