ヤクルト乳酸菌の継続摂取が乳がんを減らす
ヤクルトは、独自乳酸菌を習慣的に取り入れた人に、乳がん発症リスクの低減効果があることを明らかにしました。今回の結果は、食行動パターンを決める重要な時期である成長期のころや、乳がん患者が増加し始める20~30歳代に乳酸菌を摂取することが、乳がんの発症リスクの低減に影響することを示す有用な成果といえます。
今回、乳酸菌摂取と乳がん発症との関連を検討する目的で実施された疫学研究の結果、子どものころも含めた過去の食習慣で「ヤクルト乳酸菌(ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株)」を習慣的に取り入れていた人に、乳がん発症リスクの低減効果が認められました。
研究では「ヤクルト乳酸菌」の摂取頻度を週4回以上と週4回未満で比較した結果、週4回未満の乳がん発症リスクを「1」とすると、週4回以上のリスクは「0.65」。摂取頻度が高いほど、乳がん発症のリスクが低減することが示されました。
また、大豆イソフラボンの1日あたりの摂取量を「A群18.76mg/日未満」「B群18.76~28.81mg/日」「C群28.81~43.75mg/日」「D群43.78mg/日以上」の4グループで比較した結果、大豆イソフラボンの摂取量が多くなるに従って乳がん発症率はA群を「1」とした場合、B群以下はそれぞれ「0.76」「0.53」「0.48」となりました。大豆イソフラボンの摂取量が多いほど乳がん発症を低減することが示されたわけです。
さらに「ヤクルト乳酸菌」の摂取頻度が週4回未満かつ大豆イソフラボン摂取量A群の発症リスクを「1」としたとき、ヤクルト乳酸菌の摂取頻度が週4回以上かつ大豆イソフラボン摂取D群のリスクは「0.36」。ヤクルト乳酸菌と大豆イソフラボンの摂取による相加的な効果が示されたのです。