チョコレート効果はダークチョコ以外は期待薄
高血圧の予防・改善効果があると医学的に認められているチョコレート。チョコレート効果は成分に含まれるポリフェノールに秘密があります。しかも、本当に下げる効果があるのはダークチョコだけなのです。『みんなの家庭の医学』の「医食同源スペシャル」で特集していました。
目次
チョコレート効果のメカニズム
チョコレートやココアが高血圧を下げる効果をもたらす理由はポリフェノールの一種である「エピカテキン」という物質。エピカテキンによって、血圧が下がるということがわかってきています。
白い粉状の物質であるエピカテキンは、りんごやぶどう、緑茶などにも含まれていますが、とくにチョコレートに多く含まれているポリフェノール。チョコレートを食べると小腸でエピカテキンが吸収され、血液中に流れ込みます。
すると、血管の収縮をつかさどる内側の細胞である血管内皮細胞にしみ込み、その活動を活性化。血管が拡張して血圧の上昇を抑える効果があるのです。これがチョコレート効果のメカニズムになります。
チョコレート効果はダークチョコだけ
ただし、チョコレート効果はチョコの種類で異なります。いま販売されているチョコレートは大きく分けて3種類です。
1つは、カカオに砂糖や粉乳類を加えたミルクチョコ。もう1つは、カカオバターに砂糖や粉乳類を混ぜたホワイトチョコです。そして3つめは、カカオと砂糖だけで作られたダークチョコになります。
じつは、医学的にチョコレート効果があると証明されているのは、まだダークチョコだけ。ダークチョコはカカオの含有量が多いので、それだけエピカテキンが多く含まれているからです。
2時間おきでチョコレート効果を発揮
それでは、チョコレート効果を発揮するには、どれくらいダークチョコを食べればよいのでしょうか? ポイントは、血圧を下げるエピカテキンの血中濃度ができるだけ長い時間キープできるかです。
ダークチョコを食べたあとのエピカテキンの血中濃度がピークになるのは2時間後。そのあとは代謝されて、濃度はどんどん下がっていきます。つまり、チョコレート効果を発揮するにはダークチョコを2時間おきにこまめに食べるとよいのです。
実際、高血圧に悩む男性が3分の2の板チョコを1日6回に分けて3週間ほど摂取。すると、食生活や喫煙習慣を変えることなく、血圧を下げることができたのです。