「パワーウォーキング」は週2~3回でOK
効率よく代謝できて心臓にやさしい運動法が「パワーウォーキング」。その具体的な運動法を見てみましょう。9月9日放送『主治医が見つかる診療所』の「代謝UPスペシャル決定版」で紹介されていました。
目次
パワーウォーキングの目標心拍数
心臓に負担をかけないで代謝をアップさせる理想的なパワーウォーキングのポイントは「心拍数」と「かかと」です。
まず「心拍数」については、10~20分歩いたら脈を計ります。目標心拍数に達するように歩くのです。そして、それを維持します。
【パワーウォーキングの目標心拍数】
- 【上限値】(220-年齢)×0.75
- 【下限値】(220-年齢)×0.6
この目標心拍数の範囲内なら心臓は無理なく動き、運動に必要な酸素を100%体内に送り込むことができます。目標心拍数以上になると、鼓動が速くなるぶん心臓の動きは小さくなり、酸素の量が減ってしまうのです。さらに心拍数を上げ続けると酸素の量は激減。いわゆる無酸素運動となってしまうのです。
かかと着地ウォーキングで運動量UP
この状態を長く続けると、重大な心臓病を引き起こす危険もあります。知らず知らずのあいだに無酸素状態のトレーニングをして、心臓肥大になって急に心筋梗塞をおこしたり、不整脈につながってしまうのです。
逆に目標心拍数の範囲内では、適度な有酸素運動が維持できるため、心拍数が上がりすぎたときより、効率よく脂肪が燃えます。つまり、無理して歩き続けるよりも、目標心拍数をキープしたほうが代謝はアップするのです。
2つめのポイントは「かかと」。かかとから着地して、つま先のほうに体重を移動します。第2の心臓ともいわれるふくらはぎの筋肉は、足首を動かすと収縮。すると、ふくらはぎの筋肉がポンプのように足の血液を押し上げ血流を促進。足の静脈が筋肉によってもまれて、血液が心臓に戻ってくるのです。15~20%くらいの心臓の補助になるといいます。
そのぶん心臓の負担が減るというわけ。しかも、足の裏全体で着地するよりも「かかと着地」のほうが、ふくらはぎの筋肉の運動量は約35.3%もアップするのです。
パワーウォーキングで心拍数を計る
心臓に負担をかけないで代謝をアップさせる理想的なウォーキング法は、目標心拍数を維持しながら歩くこと、そしてかかとから着地することが肝心です。
目標心拍数は、30歳なら「114~143」、40歳なら「108~135」、50歳なら「102~128」、60歳なら「96~120」、70歳なら「90~113」ということ。そのほかの注意点は下記のとおりです。
【パワーウォーキングのポイント】
- 腕をしっかり振ってかかとから着地
- ふだんの1.5倍ほどのペースで早歩き
- 目標心拍数の上限でペースダウン
- 目標心拍数の加減でペースアップ
ちなみに、心拍数の計り方は、10秒間の脈を数えて6倍すればOK。これで1分間の心拍数がわかります。
パワーウォーキングは数千人が実践
このパワーウォーキングを週に2~3回、30分以上行うのがオススメです。できれば、1時間程度ウォーキングするのがベストです。
日本の人たちが高齢化していくなか、運動をせずに生活習慣病が増えているのが現状です。心臓外科の世界的権威でもある南和友医師(67歳)は、日本全国に赴き、講演活動などを通じてパワーウォーキングを広めています。
その甲斐あって、いまでは全国で数千人が実践。長野県小布施町南牧村や福島県二本松市棚倉町、福井県鯖江市など、街ぐるみでパワーウォーキングに取り組むところも出てきました。
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