便秘や肌荒れは「隠れアレルギー」が原因？

アレルギーといえば「皮膚がかゆくなる」「じんましんが出る」「息苦しくなる」などの症状。しかし、じつはまったく別の症状が出る「隠れアレルギー」という症状が存在するのです。3月27日放送『スゴ腕の専門外来SP4』の「超人気の専門外来を徹底取材」で紹介されていました。

遅発型フードアレルギーが慢性化する

いわゆる「フードアレルギー」には2つタイプがあります。食べてすぐ症状が出る「即時型」と、食べて数時間から数日たってから症状が出る「遅発型」があるのです。

そして、即時型は「IgE抗体」が関わっていますが、一方の「遅発型フードアレルギー」は「IgG抗体」によっておこるまったく別のもの。じんましんやかゆみとは違い、頭痛やお腹の調子が悪かったり肌荒れしたりといった、アレルギーとは直結しないような症状として現れます。

遅発型の代表的な症状は「肌荒れ・便秘・下痢・鼻水・鼻づまり・不眠症・頭痛・うつ・不整脈・関節炎・ほてり・疲労感・ドライアイ・ぜん息」など、一見するとアレルギーとは直結しないものばかりです。慢性化している人は「隠れアレルギー」の可能性があります。

大好物でも体に合う食材とは限らない

6年前からその検査を導入しているのが東京都・千代田区にある「三番町ごきげんクリニック」です。ここでは「野菜」「肉」「フルーツ」、そして「乳製品」から「魚介類」まで、96種類もの食べ物に対する抗体チェックが行われています。

検査の方法は採血。血液はアメリカの検査機関に送られ、約4週間後に結果が届きます。検査費は「43,200円」。別途、初診料「10,800円」がかかります。

実際に検査を受けてみると、人によってはなんと22種類もの食品で反応が出る場合も…。しかも、大好物の鶏肉に反応が出る人もいました。これは「偏食タイプ」によく見られる典型例。毎日同じようなものを、好物や健康のために習慣的に摂っているものに出やすい傾向があります。

大好物だからといって、体に合う食材とは限りません。原因不明の体調不良の正体は「隠れアレルギー」の可能性があるのです。便秘や下痢、肌荒れ、鼻水・鼻づまりなどに悩んでいる人は一度、食生活を見直してみるとよいでしょう。劇的に症状が解消するかもしれません。

ペットでアレルギーになりにくい

ペットを家の中でたくさん飼っている人のほうが「アレルギー」になりにくというデータがあります。じつはペットのフンの細菌からは「エンドトキシン」という物質が出るのです。私たちの体は、外から来たものに対して抗体を作ります。ここで「細菌による抗体」と「アレルギーによる抗体」は、ちょっと種類が違うのです。

そして、この2種類の抗体はトレードオフの関係。細菌性の抗体をたくさん作ると、アレルギー性の抗体をあまり作らなくなります。その結果として、アレルギー性の抗体が体に存在しなくなるために、アレルギーになりにくい体になるというわけです。

また、南ドイツで農家と非農家の子供の家のホコリを集め、「エンドトキシン」と呼ばれる細菌成分の量を調べたところ、それが多い農家の子ほど花粉症とぜんそくを発症していませんでした。乳幼児期にエンドトキシンへの接触が少ないと免疫システムが成熟できず、アレルギー体質になりやすいわけです。農家のエンドトキシンの最大の発生源は家畜の糞。糞に触れることがアレルギーを防ぐことにつながっているのです。

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