貧血で鉄分を摂る人は「食べ合わせ」に注意
「鉄欠乏」の潜在的な患者数は、日本の女性の約6割にも上るといわれています。このため、貧血のためにふだんから鉄分を気にして摂取するようにしている人も多いのでは? しかし、鉄分の摂取には「食べ合わせ」に注意が必要なのです。12月9日放送『主治医が見つかる診療所』の「芸能人血液ドックスペシャル第4弾」で紹介されていました。
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鉄分の食べ合わせに問題がある
ママタレントとしても活躍する1976年生まれの坂下千里子さんは半年前、医師から貧血気味と診断されました。それ以来、毎日の食事に気を遣い、テレビで健康情報などを集めては実践するという努力家です。その食生活を見ながら、鉄分の「食べ合わせ」を考えていきます。
坂下さんの朝食は「ハチミツトースト」に「ブドウ」と「紅茶」、そして1日分の鉄分が入った「ヨーグルト」です。夕食は「玄米ご飯」と「味噌汁」「サンマ」「里芋の煮っころがし」「小松菜のおひたし」「納豆」「千枚漬け」。自宅での夕食は基本的には坂下さんが作ります。鉄分が豊富と聞いた魚を中心に、旬の食材を揃えるよう心がけていました。
しかし、専門医によると、一見バランスよく摂っているなという感じですが、摂り方が断片的であるため「食べ合わせ」に問題があるといいます。
鉄分はタンパク質を摂らないと意味がない
鉄分入りのヨーグルトのプルーンに入っている「鉄」というのは、タンパク質と結び付いて運ばれる性質があります。このため、一緒にタンパク質を摂らないと、鉄だけ摂っても意味がありません。さらに、紅茶に入っている「タンニン」は、紅茶の吸収を阻害する性質があるもの。せっかく摂った鉄も、体の中に入っていかないのです。
さらに、鉄分が足りない人には玄米はオススメできません。玄米に含まれている「フィチン酸」というものが、鉄を吸着して外に排出してしまうからです。せっかくサンマや小松菜など鉄の多いものを食べても、吸収されずに出て行ってしまうことになります。
じつは貧血に悩む人は「食べ合わせ」に注意が必要。紅茶やコーヒー、緑茶などに含まれている「タンニン」や、玄米や大豆、インゲン豆に含まれている「フィチン酸」は、鉄の吸収率を下げてしまいます。
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