話題の「サルコペニア肥満」のチェック方法
内臓脂肪がさまざまな疾患を引き起こす「メタボ=メタボリック・シンドローム」はよく知られていますが、新たに「サルコメペニア肥満」が話題になっています。「加齢性筋肉減弱症」とも呼ばれているサルコメペニア肥満について、詳しく見てみましょう。
目次
サルコペニア肥満とは?
「サルコペニア」とは、サルコが筋肉、ペニアが減少という意味。「加齢性筋肉減弱症」と呼ばれます。そして「サルコペニア肥満」は、その筋肉の減少による体の機能の低下に加えて、肥満が合併した状態を表します。
筋力の低下に肥満が加わった状態ということは、やせ細った筋肉の代わりに体中が脂肪だらけになってしまう恐ろしい肥満です。さまざまな病気のリスクをもたらさないわけがありません。
サルコペニア肥満の原因は加齢だけではありません。要注意なのが「食事制限だけのダイエット」です。このダイエットは、脂肪だけではなく筋肉も落ちて体重が減る仕組み。食事制限は、サルコペニアを促進させていると同じことだったのです。
サルコペニア肥満のチェック方法は?
「サルコペニア肥満」は、2つの項目でチェックできます。1つは、体格を表す指標「BMI」の数値、もう1つは体重に占める骨格筋の割合「筋肉率」です。それぞれ下記の数値が「サルコペニア肥満」の目安になります。
【サルコペニア肥満チェック】
- BMIが「25」以上
- 筋肉率が女性「22.0%未満」/男性「27.3%未満」
この両方を満たす場合は「サルコペニア肥満」に該当します。「BMI」は「体重(kg)」を「身長(m)」の2乗で割ると算出可能。健康診断でも測定されることが多いでしょう。「筋肉率」は、市販の体組成計で計ることができます。
筋肉率を簡単にチェックする方法は?
これまであまり注目されることが少なかった筋肉率ですが、20代をピークに40代以降は1年あたり1ポイントずつ減少していきます。
そこで、サルコペニア肥満の目安となる筋肉率が測定できない場合に、簡単に筋力の低下をチェックする方法を紹介します。2013年7月8日放送『あさイチ』で紹介されていました。1つでも当てはまる場合は、下半身の筋力が低下している可能性があります。
【下半身の筋力低下チェック】
- 片足立ちで靴下がはけない
- いすに座って片足で立てない
- 片足立ちで60秒キープできない
筋肉の減少は「転倒/骨折/寝たきり」などのリスクがあります。一方の肥満は「糖尿病/脳卒中/心疾患」などのリスクがあります。たとえば高血圧になるリスクは、標準体型を「1」とした場合、サルコペニアの場合少しリスクが高くなり、肥満/サルコペニア肥満の場合は女性のリスクが2倍以上にもなるのです。
サルコペニア肥満を防ぐには?
サルコペニア肥満を防ぐには、筋肉をつけることが一番の対策です。なかでも「スクワット」がオススメ。筋肉の大部分は下半身に集まっており、そのなかでももっとも大きな筋肉を鍛えることが効果的だからです。
ひざが足先より前に出ないようにしながら、洋式トイレの便座に座るイメージで行ってください。1日10回を目安にトレーニングするだけでOKです。
「もも上げ」も手軽にできるので試してください。もも上げは、手足を交互に1秒ずつかけてゆっくり上げるというもの。1日40回が目安になります。
「つま先立ち」も簡単なのでオススメ。3秒ほどかけてゆっくりとつま先立ちをします。1日20回が目安です。
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