食中毒は加熱して冷ますときがもっとも危険!
カレーやシチューなど加熱処理した料理を翌日などに食べる場合は、食中毒にとくに気をつける必要があるようです。その予防法も含めて、詳しく見ていきましょう。6月12日放送『ためしてガッテン』の「こんなのアリ!?食中毒 信じられない新常識!」特集で紹介されました。
目次
ウェルシュ菌は温度が下がると大繁殖
番組で紹介していた食中毒菌は「ウェルシュ菌」。別名「給食菌」「カフェテリア菌」とも呼ばれる、食中毒菌としてはポピュラーな菌です。ある家庭でカレーを作って翌日に食べたところ、食中毒になった事例が紹介されました。
代表的な食中毒菌である「黄色ブドウ球菌」「大腸菌」「サルモネラ菌」「ウェルシュ菌」を仮にカレーに入ったとした場合、ウェルシュ菌以外はすべて加熱された時点で死滅します。しかし、ウェルシュ菌は「芽胞」というカプセルのようなものに入った状態に変化。繁殖力はゼロになります。
そして、温度が下がったタイミングで芽胞から外に出ます。すると、ライバル菌がすべていないカレーの中で大繁殖。20~55℃がウェルシュ菌がもっとも繁殖する温度なのです。
食中毒の予防に小分けの容器で冷やす
さらに困ったことに、翌日にカレーを食べようと再加熱すると、ウェルシュ菌が再び芽胞に変身。そして、体内で温度が下がってきた腸内で再びウェルシュ菌となって、食中毒を引き起こすことがあるのです。
それでは、どのように対策すればよいのでしょうか? じつはウェルシュ菌を増やさないためには、加熱後2時間以内に20℃以下に冷やすことが有効です。
そこでカレーやシチューなどを作ったら、鍋のあら熱が取れた段階で、よくかき混ぜながら小分けの容器に移しましょう。そして、それをすぐに冷蔵庫に入れて冷やすのです。これで再加熱してもウェルシュ菌による食中毒を避けることができます。
■6月12日放送『ためしてガッテン』
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