【酸化防止剤(ビタミンC)】は栄養にならない
ペットボトル入りのお茶などで見かける「酸化防止剤(ビタミンC)」という表示。そもそも酸化防止剤とはどんなものなのか、そしてビタミンCが果たす役割は何なのかを見ていきましょう。酸化防止剤のビタミンCは、飲んでも栄養にはならないものなのです。
目次
酸化防止剤は栄養とはならない
体をフリーラジカルから守る抗酸化物質として、ビタミンCは代表的な存在。果物や緑黄色野菜に多く含まれていて、強い抗酸化作用を持っています。
このビタミンCは、食品に酸化防止剤としても用いられているのをご存じですか? ペットボトル入りのお茶などに「酸化防止剤(ビタミンC)」などと書かれているのを見たことがあるでしょう。
ビタミンCは水溶性のため、ドリンク類の酸化防止に最適な物質。ペットボトル飲料などには必ずといってよいほど添加されています。
はたして、このビタミンCは体の栄養になるのでしょうか? 答えは「NO」です。酸化防止剤として入っているビタミンCは栄養とはなりません。
酸化防止剤のビタミンCの役割
ペットボトルに酸化防止剤として入っているビタミンCは、酸素に触れることで発生した飲料内のフリーラジカルを消去するもの。フリーラジカルはペアになっていない電子を持つ不安定な原子や分子です。
このフリーラジカルは細胞にダメージを与えます。そこで、ビタミンCは自分の電子をフリーラジカルに与えることで、フリーラジカルを消去するのです。このため、すでにビタミンCではありません。正確には「ビタミンCラジカル」と呼ばれ、フリーラジカルの一種になっています。
ビタミンCラジカルを体内に摂取しても、すでにフリーラジカルに与えるべき電子は持っていないため、ビタミンC本来の役目を果たせないのです。体に入ってもただ通り過ぎるだけで、何の役目も果たしませんし、とくに悪い影響も与えず、尿と一緒に排出されます。
酸化防止剤としてビタミンCが入った食品を摂っても、ビタミンCを摂取したことにはならないわけです。