B-CASカードないとどうなる…昔は見れたけど今は?
日本でテレビ番組を楽しむためには、B-CASカードやACASに対応したテレビを購入するのが一般的。とくに、BS放送についてはB-CASカード・ACASチップのいずれかがないと画面を見ること自体できません。B-CASカードがないとどうなるかというと、じつはBS放送・地デジ放送ともにテレビ番組自体を楽しむことができないのです。
目次
B-CASカードがないとどうなるか?
2000年にBSデジタル放送にB-CASカードが導入された当時は、無料の民放BSチャンネルについてはB-CASカード非対応のテレビでも視聴可能でした。実際には、当時国内向けに販売されるBS対応テレビはB-CASに対応していましたが、B-CASの利用に必須のB-CASカードを差さない状態でも無料チャンネルは視聴可能だったのです。
B-CASカードがないとどうなるかというと、番組は視聴可能でした。というのも、B-CASの「CAS」は「Conditional Access System(限定受信システム)」の略称で、元々が有料チャンネルを契約者のみが受信可能とする仕組みだったためです。当時、BSの有料チャンネルはWOWOWのみで、事実上B-CASカードはWOWOWの視聴制限のために導入されたものでした。
ところが、その後B-CASカードを利用して衛星契約を結んだうえで登録を行わないと、画面上に受信確認のメッセージを表示する、という方式を導入。さらに、2004年4月に無料チャンネルにコピー制限が導入されると同時に、B-CASカードを差さない状態のテレビでは無料チャンネルも視聴できなくなりました。
B-CASカードがないとどうなるか変更
すなわち、B-CASカードがないとどうなるかが変更。B-CASカードがないと、無料チャンネルも視聴不可能となりました。これは、B-CASの仕様を拡張することでコピー制限を実現したことが理由です。
現在、BS放送・地デジ放送ともに無料チャンネルの番組もコピー制限付きとなっており、B-CASカードを利用して暗号化を解除して視聴する仕組みとなっています。
ただし、その後地デジ放送に関しては、2012年以降ソフトウエアでコピー制限を行う「RMP」も導入され、こちらに対応したテレビであれば視聴にB-CASカードは不要となりました。RMPとB-CASは同じ受信機器で併用可能で、多チャンネル録画に対応したテレビなどではこの併用が行われています。
ちなみに、B-CASはBS放送や地デジ放送のほか、2002年から運用を開始した110°CS放送も利用しています。110°CS放送は、現在スカパー!の57チャンネルに使用されており、一部ショッピングチャンネルを除き有料チャンネルとなっています。