NHK受信料の消費税は軽減税率適用外で「10%」
その放送内容から「国営放送」だと批判されることも少なくないNHKですが、NHK自身の説明では「公共放送」となり、法律上も国営にはなっていません。しかし、法律上は国営でないために、NHKと受信契約を結んだ人は国営放送であれば必要のない料金を支払う羽目になっています。それが、NHK受信料にかかる消費税です。
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NHK受信料は消費税の軽減税率の対象外
NHKと受信契約を結び、NHK受信料を口座振替で支払っていると、原則としてNHKから領収書は発行されません。これは、NHKが受信料徴収コストを削減するために、領収書は必要がある人のみ発行する対応をとっているためです。このため、NHKが受信料に消費税を何%上乗せしているのかを、知る機会はほとんどないといえるでしょう。
一方で、消費税率などを決めている消費税法によると、国内にある法人はすべて消費税の対象となっています。NHKも、放送法に基づき設置された「特殊法人」という扱いとなるため、消費税を納める必要があるのです。
とはいえ、2019年9月に消費税率が8%から10%へアップした際、NHKはそれにともなう受信料の値上げを行いませんでした。このため、NHKに関しては消費税率アップの際に設けられた軽減税率8%が適用されているのでは…と考える人もいるかもしれません。実際、新聞の定期購読料は軽減税率対象で消費税は8%です。
NHK受信料据え置きでも消費税は10%
しかし、実際はNHK受信料の消費税に軽減税率は適用されず、多くのサービスと同じ「10%」となっています。つまり、2019年9月のNHK受信料据え置きについては、NHK側からすると受信料を実質値下げしたのと同じということになるのです。
実際、NHKは2019年に「2019年9月から受信料を実質値下げ」と宣伝していた時期もありました。NHK受信料の値下げ率についても、消費税税率アップと同じ「2%」と説明していたことも。しかし、NHK受信料の実質値下げは正しいものの、値下げ率2%は誤った説明でした。
NHK受信料に限らず、8%から10%へアップした消費税率を価格に転嫁しなかった場合、税込価格の値下率は2%にはなりません。例えば、税率アップ後の税込価格が1万1000円だったところを1万800円のままとした場合、200円と考えられる値下げ金額は1万1000円の約1.85%で、2%より低くなる計算だからです。
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