着るだけで心拍数を計測できる新素材ウェア

東レとNTTは、着るだけで心拍数・心電波形などの生体情報を取得できる機能素材「hitoe」を開発・実用化しました。2014年中には「hitoe」を利用した生体情報計測用ウェアとスマートフォンなどを活用したサービスの提供を開始する予定です。

「hitoe」は、ナノファイバー生地に高導電性樹脂を特殊コーティングすることで、生体信号を高感度に検出できる機能素材です。肌へのフィット性や通気性などを兼ね備えており、この素材を使用した生体情報計測用ウェアを着用すれば、心拍数や心電波形などの生体情報を簡単に計測できるようになります。

「hitoe」は「human」「intelligence」「to」「expand」という意味。「hitoe」の文字には、人の姿や動きが感じられるように創造しています。さらには、一枚の布「単衣（ひとえ）」の無限の可能性という意味も込められています。

機能素材「hitoe」を生体インターフェースに用いることにより、「着るだけで」心拍・心電情報を連続的に計測することが可能。配線もウェアに一体化されて機能集約されているため、洗濯しても繰り返して利用できます。

「hitoe」に使用する最先端繊維素材であるナノファイバー繊維の生地には、超極細繊維で形成される無数のすき間があります。このすき間に特殊コーティング技術で導電性高分子を含ませて樹脂の連続層を形成して、生体信号の高感度な検出を実現。同時に、すぐれた耐久性を持たせました。

インナーには体型差をカバーするため、着用者のサイズが多少異なってもほぼ一定の着圧が得られるようにストレッチ素材を使用。配線の取り付け方にも、ストレッチ性を損なわないような縫製技術や絶縁性ストレッチ材料を採用しています。