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早発閉経でも出産…卵子の元を取り出し培養

40歳前に月経が止まる「早発閉経」で卵子を作れない人の卵巣の働きを回復させて、体外受精で出産することに成功しました。



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神奈川県川崎市の聖マリアンナ医科大学は、卵子が育たず排卵しないために妊娠・出産が難しい「早発閉経」の患者の卵巣組織を凍結。独自の手法で組織内の卵子の元になる細胞を活性化して出産に成功しました。

「早発閉経」は、正しくは「早発卵巣不全(POI:Premature Ovarian insaficiency)」と呼ばれ、40歳前に卵巣が働かなくなり月経が止まる病気です。女性の約1%が発症するといわれており、有効な治療法はありません。

同大・生殖医療センター長らが開発した手法では、患者の卵巣を取り出して、将来、卵子になる卵胞という組織を含んだ表面を使用。表面を1mm四方に切って卵胞の発育を促す薬剤に浸し、卵管の外側の膜と卵管の間に戻すというもの。その後、卵胞を刺激するホルモンを飲み、卵胞を育てます。

研究グループは27人を治療、8人で卵胞が生育。卵子が採れた5人で体外受精を行い、うち3人は受精卵を子宮に戻したといいます。そして、29歳の1人が3,300gの健康な男児を出産。この女性は25歳で無月経になりました。ほかの2人は40代で、1人は流産、もう1人は妊娠しませんでした。

ただし、27人中、卵巣に卵胞がほとんど残っていなかった約半数は治療の効果が見られませんでした。

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