野菜ジュースの食物繊維は同量の野菜の半分以下
実際に使用した野菜の量に比べると、野菜ジュースに含まれるほとんどの栄養素は少なくなっています。そしてもう1つ、本物の野菜とは決定的に異なるのが食物繊維です。食物繊維には「不溶性」と「水溶性」の2種がありますが、野菜や果物を絞ってジュースになる段階で、飲みやすくするために「不溶性食物繊維」を取り除いてしまします。
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野菜ジュースの食物繊維は半分以下
一方、水に溶ける性質を持つ「水溶性食物繊維」は、野菜や果物の水分にも溶けているため、ジュースになってもある程度は残っていると思われます。しかしながら、国民生活センターの調べによると、野菜系飲料の200mlありの食物繊維量は、緑黄色野菜120gあたりに含まれる量と比べると、ほとんどの商品が半分以下とのことです。
「1本で1日分の野菜を使用」などと表示された野菜ジュース類の多くは、厚生労働省が推奨する1日の野菜摂取量350gを下回る量の栄養素しか含んでいないことが、名古屋市消費生活センターの実施した成分分析でわかっています
このように野菜ジュースは、野菜そのものとは違います。あくまでも補助的なものと位置づけましょう。野菜ジュースを飲んだからと安心せずに、野菜のおかず小皿1枚分くらいに考えて、うまく食事にとり入れていくのが賢い利用方法です。
濃縮還元の野菜ジュースは加熱される
「1日分の野菜がこれ1本で」といったキャッチコピーで販売されている「野菜ジュース」。はたして野菜ジュースを飲めば、野菜を食べたのと同じ効果があるのでしょうか? じつは野菜ジュースや果汁のジュースでは酵素とビタミンCはまったく期待できなかったのです。
市場ではたくさんの種類の野菜ジュースが販売されていますが、細かい基準はありません。一般的に、野菜汁のみ、もしくは食塩を添加したもので、果汁(野菜汁)100%のものを指します。
果汁50%以上かつ野菜汁と果汁のみだと、果実・野菜ミックスジュースと表記、果汁(野菜汁)100%のもののみ「ジュース」と表記することができます。
市販の野菜ジュースの多くは、「濃縮還元」という製法によって作られています。「濃縮還元」とは、搾った果汁(野菜汁)に加熱などの方法で水分を飛ばし、4~6倍程度まで濃縮後冷凍、使用時に水を加えて元の濃度に戻すという製法です。
野菜ジュースはビタミンCが激減
濃縮還元による野菜ジュースの製法は保存がきくことと、分量が減るため運搬費が安く済むというメリットがあります。このため、果汁(野菜汁)100%といっても完全に野菜や果物だけでできているのではなく、水が加えられているのです。
このような濃縮をせずに、果汁や野菜汁だけでできている商品もあります。こうしたジュースは「ストレート」と表示されています。味や風味は断然こちらのほうが上ですが、やはり商品ですから殺菌のためには加熱処理をしなくてはなりません。
このように野菜ジュースができるまでには、濃縮するためや殺菌のために加熱されています。すると、熱に弱い酵素は効力を失いますし、ビタミンCは激減してしまいます。つまり、野菜ジュースや果汁のジュースでは酵素とビタミンCはまったく期待できません。
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