長引く頭痛の本当の原因をチェックする方法
350種類もある頭痛のなかには見逃しやすく長引かせがちな頭痛も少なくありません。しかし、症状の特徴を知っていれば原因を特定することが可能。劇的に痛みが解消されることもあるのです。そこで、なかなか治らない長引く頭痛の本当の原因チェックを紹介しましょう。9月2日放送『みんなの家庭の医学』の「頭痛の本当の原因SP」で紹介されていました。
目次
朝起きたときに痛む頭痛の原因は?
「朝起きたときに痛む頭痛」は「睡眠時無呼吸性頭痛」の可能性があります。いわゆる睡眠時無呼吸症候群が原因の頭痛です。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が停止してしまう病気。肥満やあごが小さいことなどが原因で、睡眠中に舌の付け根が気道をふさぐために発症することが多いと考えられています。この病気にかかると、朝起きたとき頭痛がすることがあるのです。
これは睡眠中に脳の酸素が低下するためにおこる頭痛。しかし、睡眠時無呼吸症候群と関係あるとは思わずに、見逃している人が少なくありません。見分けるポイントは「日中の眠気」です。
ものをかむときに痛む頭痛の原因は?
「ものをかむときに痛む頭痛」は「巨細胞性動脈炎」の可能性があります。これは、こめかみのあたりを通っている側頭動脈に炎症がおきる病気。高齢者に多い病気です。
ものをかむと側頭筋が収縮して動脈を圧迫。そのために痛みがおきるのです。脈打つように痛むため、偏頭痛と間違いやすい病気といえます。炎症が脳の血管のほうに広がっていくと脳梗塞の原因になりかねません。
巨細胞性動脈炎はステロイド薬によって症状を抑えることが可能。動脈炎がなくなれば、頭痛も改善してくれます。この病気はこめかみに血管が浮き出てきて、さわると痛みます。それが見分けるポイントです。
トイレでいきむと痛い頭痛の原因は?
「トイレでいきんだときに痛む頭痛」は「脳腫瘍」の可能性があります。脳腫瘍は脳に腫瘍ができる病気。頭痛だけが症状として出る脳腫瘍は稀ですが、見逃すと命に関わるので注意するに越したことはありません。
脳のなかに腫瘍ができると、脳のなかの圧が上がります。いきむことでさらに圧が上がって、頭痛が発生するのです。とくに脳腫瘍は徐々に大きくなっていくため、激しい症状が出にくいという特徴があります。
数か月から1年のあいだに、だんだん頭痛が悪化していく頭痛は要注意。麻痺やしびれ、ろれつが回らない症状が頭痛と一緒におきたら、しっかり検査を受けたほうがよいでしょう。
長引く頭痛は遅延型アレルギーかも
因不明の頭痛は「遅延型アレルギー」の可能性があります。アレルギーには2種類あります。「即時型アレルギー」は、食べてすぐに症状が出るもの。一方の「遅延型アレルギー」は、数時間から数日後に出るものです。このため、あまり自覚症状がないのが特徴です。
たとえば、体がだるいとか胃の調子が悪いとか頭痛がするとか、原因不明の身体の不調は「遅延型アレルギー」の可能性があります。「遅延型アレルギー」には「IgH抗体」というものが関係していますが、これは血液検査で測ることが可能。ただし、日本には測定する検査会社がないため、アメリカの会社に送る必要があります。期間としてはだいたい1ヶ月ほどかかるのです。
「遅延型アレルギー」の検査の結果自体も「遅延」気味なわけですが、費用としては3~4万円ほど。保険適用外となるため、やや高額です。「遅延型アレルギー」の重症度は6段階に分けられています。たとえば重症度3~4の食べ物だとしたら、4日に一度摂取してもよい…などの基準を示してくれます。
このため、検査を受けることができない人は、毎日食べているものをいったん止めて、4日に一度の食事サイクルにすることで、「遅延型アレルギー」の予防につながるのです。
また、毎日同じものを食べるのは、脳に悪影響を与えます。人間というのは、同じことを繰り返すと脳が凝り固まってくるもの。脳の機能低下の危険性があります。このため、新しい食事というのは新たな経験となるというわけ。新たな刺激を受けて、脳がリフレッシュするのです。
■9月2日放送『みんなの家庭の医学』
【頭痛の本当の原因SP】
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