月10回以上の頭痛薬は薬物乱用の危険アリ!!
杉原杏璃さんの偏頭痛は、2日に1回はおこるというほど。外出時には頭痛薬を手放せません。タクシーなどの移動中も発症することもあるため、吐き気に備えたポリ袋をカバンにいつも持ち歩いているといいます。11月17日放送『駆け込みドクター!』の「頭痛の悩みを解決SP」で紹介されていました。
医師から「生理のときの頭痛は?」の質問には、生理時は「ボルタレン」をあらかじめ飲んでいるため、痛いかどうかわからないという返答。ボルタレンは、強めの解熱心痛剤です。「25mg」では効かないために、成分の強い「50mg」を変えたといいます。
専門家の診断によると、杉原さんの偏頭痛はとくに危険なタイプ。すぐに病院に行ったほうがよいとのこと。じつは、偏頭痛の人は「薬の飲みすぎ」がとくに危険なのです。
頭痛になるのが恐いからといって薬を飲み続けると悪循環に陥ってしまいます。杉原さんの場合は、典型的な「薬物乱用頭痛」なのです。薬を飲みすぎると、脳が痛みに対して敏感になってしまって、余計に痛みを誘発したり、かえって頭痛がひどくなってしまいます。
薬物乱用頭痛とは、鎮痛剤などの飲みすぎで頭痛が慢性化してしまうこと。薬を飲みすぎると脳は痛みに対して過敏になり、反対に薬は効きにくくなってしまいます。そのため、より強い薬に頼って悪循環に陥ってしまうのです。
薬には正しい用量というものがあります。頭痛薬でいえば、月に10回くらいまでが目安です。それ以上飲むと、飲みすぎといえるでしょう。
それでも飲まないと効かない…という人には、病院で処方される「予防薬」を服用するという方法があります。予防薬が脳の過敏性を抑えてくれるので、元の状態の偏頭痛に戻してくれるのです。そうして、鎮痛剤は痛みがひどいときだけ飲むようにすれば、薬が元のように効くようになります。