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「男性不妊外来」で原因が判明して見事に妊娠

いまや不妊に悩むカップルは10組に1組とも、8組に1組ともいわれる時代。しかも、その半分は男性側にも原因があるとか。多くは精子をつくる機能に問題があり、一部は手術で改善できることがわかってきました。ただし、検査に消極的な男性が多いほか、男性不妊の専門医も少なく、治療へのハードルは高いのが現状です。



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結婚して丸5年になる都内の男性会社員(33歳)は、妻(33歳)との間に8月、待望の第1子が生まれます。1年以上、子どもができず、2009年秋、不妊治療専門の婦人科クリニックで受診。妻に異常はなく、男性も精液検査で、精子の運動率がやや悪いものの問題ないといわれました。

医師の勧めで血行改善などの漢方薬を飲み始めたものの、精子の状態はよくなりません。精子を濃縮して子宮に注入する人工授精もうまくいかず、体外受精や卵子に針を刺して精子を注入する顕微授精を勧められました。しかし、採卵される妻の体の負担を考え、なかなか踏み切れませんでした。

そんなとき「男性不妊外来」があることを知ってさっそく受診。触診した泌尿器科医に「精索静脈瘤ですね。手術で精子の改善が期待できます」といわれたのです。

「精索静脈瘤」は精巣の静脈が逆流し、こぶができた状態のこと。血流が悪くなり、精巣の温度が上がって精子を作る機能が下がるのです。

2012年7月、独協医大越谷病院に3日間入院し、静脈を縛って逆流を防ぐ手術を実施。痛みが強くて仕事を1週間休みましたが、4ヶ月後の精液検査で、精子の数と運動率がともに「正常」と判断されるまで改善しました。

2012年12月、妻の妊娠が判明。自然妊娠でした。男性は「治療の選択肢があることをもっと早く知りたかった。最初から夫婦で一緒に検査を受け、男性側の原因も詳しく調べてもらいたかった」と振り返ります。

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