頭痛・肩こりの原因になる「眼瞼下垂症」とは？

放っておくと頭痛・肩こり・不眠などを引き起こしてしまう「眼瞼下垂症（がんけんかすいしょう）」という病気をご存じですか？　眼瞼下垂症はまぶたがたるむ病気ですが、周辺の筋肉に負担が生じることによって、さまざまな障害を引き起こすのです。詳しく見ていきましょう。

眼瞼下垂症が頭痛・肩こりの原因

ふだん目を開けているとき、まぶたは「眼瞼挙筋」と「ミュラー筋」の2つの筋肉によって支えられています。このうち「眼瞼挙筋」が外れて、まぶたがたるむ病気が「眼瞼下垂」です。

これがどのようなメカニズムで、頭痛や肩こりを引き起こすかというと、まず「眼瞼挙筋」が外れることで「ミュラー筋」の負担が増大します。

この「ミュラー筋」は交感神経と関わっているため、この筋肉の負担が続くと体が緊張状態に。これが不眠症・うつ症状などの原因となるわけです。

また、無意識のうちに「ミュラー筋」の負担を減らそうと、額などの筋肉が働いてまぶたを上げようとします。これが額・頭・肩の筋肉の疲労を誘発。ひいては頭痛・肩こりを引き起こすわけです。

この「眼瞼下垂症」はどのように見分ければよいのでしょう。普通の状態で黒目が70％以下しか見えていない場合は、眼瞼下垂症の疑いがあります。

そのほかのチェック方法としては、1円玉に糸を付けて片目のまぶたの際に医療用テープで貼ります。これでまぶたが黒目の半分以上に下がる場合には、眼瞼下垂症ということになるのです。

眉が上がっていたり、おでこにシワがよっていたりする場合も「眼瞼下垂症」の疑いがあります。これは、目が開きにくくなると額の筋肉で上げようとするためです。