心臓が痛い原因は8割以上の確率で心臓病ではない
心臓が痛いと訴えて来院した人のうち、心臓病だった人はたったの2割以下というアメリカでのデータがあります。心臓が痛い原因は8割以上が別の病気だったのです。『ためしてガッテン』の「心臓が停止する!まさかの奇跡の生還SP」で紹介されていました。
目次
心臓が痛い原因は逆流性食道炎
神奈川県在住の54歳の女性は、50歳を過ぎたころから心臓が痛いことに悩まされるようになっていました。グーッと締め付けられるような痛みに、心臓が原因と思っていたといいます。内側からギューッとつかまれる感じ。それはまさに心臓病の痛みと同じです。
半年前にはついに、息もできないほどの心臓の痛みがひんぱんに襲うようになります。たまらず病院に駆け込んで検査を受けたところ、心臓には異常なし。そして、そこで医師から処方されたのは胃薬だったのです。
驚くほど症状が出なくなったのです。女性の病気は「逆流性食道炎」、または「胃食道逆流症」。胃酸が食道に逆流してしまう病気でした。心臓が痛いと病院に来る人の多くは、この病気であるといいます。
心臓が痛いと感じる病気はさまざま
逆流性食道炎の場合、胃から酸が逆流することで食道が反応。そのとき、食道が収縮するのです。これが心臓が痛いと感じてしまう原因。ギューッとつかまれるように心臓が痛いのは、ここから来るわけです。
一般的に逆流性食道炎の症状は胸焼けになります。しかし、胸に痛みが現れたときは狭心症や心筋梗塞の痛みとそっくり。逆流性食道炎の治療法はしっかり確立されていますから、まずは診断を受けることが大切です。
逆流性食道炎に限らず、心臓が痛いと感じる病気はさまざまあります。実際、心臓が痛いという患者の多くは、心臓病が原因でないことがほとんどです。とはいえ、心臓の痛みが危険な病気の症状であることもあります。心臓が痛い原因が危険かどうかを見分けるにはどうすればよいのでしょう?
心臓が痛いのに指でさせないと危険
心臓が痛いとき、指でさせるかさせないかで危険かどうかを判断することができます。心臓が痛いと訴えて病院に来て「ここが痛い」と指差す人は、そこの神経や筋肉の痛みでピリピリしたりなど鋭い痛みが特徴です。肋間神経痛や筋肉痛、帯状疱疹などがそれにあたります。
逆に、心臓が痛いと訴えてもどこが痛いか指差せない人は、心筋梗塞や狭心症、大動脈解離などの重症な病気の可能性が大。これらの病気は内臓の痛みであるためにどこと指さすことができません。「胸のあたり」「このへん」という表現になります。
すなわち、心臓が痛いのにその場所を指でさせない痛みは重大な病気の恐れがあるということ。すぐに病院で診察を受けるようにするべきです。
この記事をシェアする
あわせて読みたい記事
-
関連する記事は見当たりません。