痙攣性発声障害の手術法「一色メソッド」とは？

何らかの理由で声帯が強く閉じすぎてしまって、声を出そうとしても詰まったり震えたりしてしまうのが「痙攣性発声障害」です。そんな痙攣性発声障害の画期的な手術法が「一色メソッド」。世界を驚かせた痙攣性発声障害の声をよみがえらせる手術を詳しく見ていきましょう。



痙攣性発声障害の画期的な手術法とは

痙攣性発声障害のはっきりとした原因はわかっていません。病気そのものがあまり知られていないため、病院へ行っても原因不明とされることもあるほど。接客業など声を出す職業の人に発症率が高いといわれています。

ちなみに、痙攣性発声障害は発症してから病名がわかるまでにかかる時間は平均で3年もかかるとか。5人に1人は10年以上かかるといいます。そんな痙攣性発声障害の画期的な手術法が一色メソッドです。

一色メソッドは、京都大学名誉教授の一色信彦先生が開発した画期的な手術法。部隊的には「喉頭枠組み手術」というものです。

痙攣性発声障害を納得いくまで調律

痙攣性発声障害の画期的な手術法は、声帯には触らずに外側にある軟骨の形を変化させて声帯の開閉を楽にするというもの。のどの軟骨を縦に切り開いて広げてやることで、軟骨とつながっている声帯も自然と広がるのです。

メスが直接声帯に触れることがないので失敗のリスクが少ないことが一色メソッドの特徴。そして最大のポイントは、局所麻酔を使って患者が意識のある状態で手術を行うこと。手術中でも声の出方を調節することができるのです。

痙攣性発声障害の治療法はいくつかありましたが、一色メソッドは患者と会話をしながら声の出方を調節可能にした世界初の手術法。声の調律ともいえる作業を、患者が納得いくまでじっくり行うのです。

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