ほくろ毛は仏さまの白毫に由来するから抜けない
ほくろ毛とは、ほくろから生えている毛のこと。太くて長くてねじれていて…やや陰毛にも似た形状をしています。しかし、昔からほくろ毛は抜かないほうがよいというのが通説です。このほくろ毛を抜いてはいけない理由は、じつは仏さまの額にある白毫に由来しているのでした。
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仏さまのほくろのようなものは毛
白毫とは、体から1本だけ長く伸びた毛という意味です。白毫にはとんでもないパワーがあると言い伝えられていますが、それは仏さまの額に由来しています。
仏さまの額には、ほくろのようなものが付いているのはご存じのとおり。じつはこれ、ほくろではなく毛なのでした。
仏さまの額にある白毫は、眉間の白い毛から光を放って、いろいろな人々を照らしてお救いするもの。白い毛が渦を巻いているのを表現しています。鎌倉の大仏の額を見てみると、しっかり渦を巻いた形になっているのです。
ほくろ毛が太く長く育つ理由
白毫はほくろから生えている毛ではありませんが、体から生える長い毛という点はほくろ毛と同じ。そこから、ほくろ毛も仏さまの毛と同様にありがたいものと考えられるようになったわけです。
じつは、ほくろ毛が太くて長いのには理由があります。ほくろ毛と普通の毛の皮膚の断面を見てみると、圧倒的にほくろ毛のほうが深く太く根付いているのです。
ほくろは細胞の活動が活発なために、ほくろ毛は毛細血管が発達。毛根に栄養が行きやすくなっています。これがほくろ毛が太く長く育つ理由です。
ほくろ毛は毛抜きで抜いてOK
とはいえ、目立つほくろ毛を放っておくのは恥ずかしいもの。どのように処理するのがよいのでしょう? じつはほくろ毛は、毛抜きなどで抜いてしまったも問題ありません。
数年前まで、医学界でもほくろはがんになると考えられてきました。このため、ほくろ毛を抜くとがん化するかもしれないと考えられていたのです。しかし実際は、ほくろが皮膚がんになることはほとんどありません。
逆に、ほくろ毛があること自体、そのほくろが悪性でなく良性であることの証拠。悪性の細胞が増えたときには元からある細胞を蹴散らして増殖するため、ほくろ毛自体がなくなってしまうからです。