司法書士と弁護士の違いを解説!資金繰りの悪化や倒産危機での対応は?

更新日: September 24, 2020 3:00 AM

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会社の破産や民事再生などの倒産処理で司法書士への依頼は可能?弁護士と司法書士の違いとは

会社の破産や民事再生などの倒産処理で司法書士への依頼は可能?弁護士と司法書士の違いとは

 もし、あなたの会社が既に資金繰りの悪化に悩んでいるとして、会社の今後の対応は弁護士に依頼するべきなのか、司法書士に依頼するべきなのか理解していますか?実は、司法書士と弁護士には、対応できる業務範囲や手続きの進み方など様々な違いがあります。

 結論から言うと、会社の資金繰りが苦しくなってしまい、破産や民事再生などの倒産手続きを検討したり、どうにか取引先や銀行などの債権者と交渉をして支払いを待ってもらいながら事業を続けていく場合、弁護士に依頼し手続きを進めていくことがお勧めです。

 以下では、司法書士と弁護士の違いについて解説しているのでまずは読んでみて下さい。

弁護士と司法書士の違い①:弁護士は扱えるが、司法書士には扱えない債務整理・倒産手続がある

 まず、司法書士と弁護士の違いとして挙げられるのが、扱える業務の範囲です。弁護士は、当然法律の専門家として会社の破産や民事再生などの法的な倒産処理を行うことができますが、一方の司法書士は、破産手続きを行う場合に制限が存在しています。

 会社の資金繰り悪化したり、既に倒産・破産を検討している会社では借金(債務)を抱えていることが多いですが、この債務の合計が140万円を超えている場合、司法書士では案件を扱うことができなくなってしまいます。 仮にはじめに司法書士に依頼していても、途中で債務が140万円以上ということが分かった場合、弁護士に依頼し直す必要が出てきてしまいます。

 このように、司法書士と弁護士の違いとして、「債務(借金)の合計が140万円以上の手続きを扱えるのかどうか」が存在していると覚えておきましょう。

 また、通常会社が倒産してしまう場合、会社の債務(借金)は140万円以上存在することが一般的です。そのため、資金繰りが悪くなった時点で、まずは弁護士に対応を依頼することが確実です。

弁護士と司法書士の違い②:弁護士に依頼すると代理人として債権者や裁判所への対応を一任できる

 次に、司法書士と弁護士の違いとして挙げられるのが、弁護士は代理人として倒産・破産手続きを実行できるのに対して、司法書士では代理人として活動することができないという点です。

 実際に会社が破産してしまう場合に、経営者は様々な対応をする必要があります。具体的には以下のようなものです。

取引先や銀行、税務署や大家さんなど支払いを滞納している債権者への対応 給与の未払いが生じた従業員への対応や、従業員への解雇通知対応 破産手続き中の裁判所への出頭 破産手続き中の破産管財人(破産手続きを実行する弁護士)との面談や債権者集会への出席

これらに対して、法律の知識が無い一般の経営者だけで対応することは当然できません。また、個人で対応するとなると、支払いを滞納していたりする分精神的にもかなりの負担になってしまいます。

 そこで、通常は弁護士が経営者の「代理人」として手続きを進めてくれたり、債権者に必要な連絡を取ってくれたりしてくれます。しかし、仮に司法書士に会社の破産や民事再生などの倒産処理を依頼した場合、司法書士は代理人として活動することができないため、これらの手続きを自ら進めなくてはならなくなってしまいます。

基本的に、破産手続きの中で司法書士が行える業務は、裁判所に提出書類の作成です。経営者ご自身への精神的な負担を減らすためにも、弁護士に依頼し、代理人として手続きを進めてもらうことを強くお勧めします。

 また、資金繰りが悪化し倒産間近で会社経営に苦しむ経営者が弁護士に相談することのメリットについては、別の記事で解説しているので、そちらもご覧ください。

弁護士と司法書士の違い③:弁護士への依頼と司法書士への依頼での費用の違いは?

 では、司法書士と弁護士とでは依頼する費用にどれほど差があるのでしょうか? 結論から言うと、相談・依頼する費用は弁護士・司法書士共にそれぞれが設定した金額になるので一概には言えません。

 しかし、実際に会社の破産手続きを進めていく場合、手続きの中で裁判所に支払う「予納金」というものが存在しています。この「予納金」が弁護士に依頼した場合と、司法書士に依頼した場合とでは異なるため、覚えておきましょう。

弁護士に依頼すると、この予納金は通常20万円必要になるのに対し、司法書士に依頼すると原則50万円の予納金の支払いが必要になります。

弁護士と司法書士の違い④:弁護士に依頼すると、司法書士への依頼に比べて手続きの時間が短くなることも

 最後に、司法書士と弁護士の違いとして手続きにかかる時間が挙げられます。これは、弁護士と司法書士の違い②:弁護士に依頼すると代理人として債権者や裁判所への対応を一任できるで解説している通り、司法書士に依頼することで本来代理人として依頼することができた業務も、経営者自身で対応する必要があり、結果として時間がかかってしまうからです。

弁護士と司法書士の業務の役割の違い

弁護士と司法書士の業務の役割の違い

 最後に、弁護士と司法書士の業務上の役割の違いについて、この章では解説しています。二つとも法律に関する仕事を行う士業ではありますが、役割について違いがあるので木になる方は確認してみて下さい。

弁護士の役割とは?

 まず、弁護士の主な役割は法律に関するトラブルに直面したり、会社の破産など法的手続きを実行したい場合に、法律相談や、訴訟、交渉業務、実際の手続きの代理業務を行いながら問題の解決に向けて行動してくれます。

 そのため、実際に会社の資金繰りが苦しかったり、倒産危機に苦しんでいる際に弁護士に相談すると、どうにか支払い期日を延期できるよう銀行や取引先と交渉(リスケ交渉)を行ってくれたり、実際に手続きを行う際も、弁護士と司法書士の違い②:弁護士に依頼すると代理人として債権者や裁判所への対応を一任できるで解説している通り経営者の代理人として倒産・破産が完了するまで手続きを進めてくれます。

司法書士の役割とは?

 一方の、司法書士の本来の役割は会社の登記手続きに必要な書類の作成を行うことです。そのため、弁護士が行える訴訟や交渉の代理や代理人として倒産手続きを進めることはできません。

一部、債務(借金)が140万円未満である場合は、倒産・破産などの債務整理手続きを行うことは可能ですがその中でも、代理人として活動することはできないのです。 

資金繰りの悩みや倒産危機に苦しむ方は、まずは弁護士に相談!

いかがでしたでしょうか。

この記事では、司法書士と弁護士の違いについて解説してきました。特に、会社の資金繰りが悪く、会社の破産や民事再生などの倒産処理も検討しているのであれば、対応できる業務範囲の違いから、まずは弁護士に相談してみることをお勧めします。

実際に、一度司法書士に依頼し手続きを行っている途中で、司法書士では案件を扱えないと分かり、再度弁護士に依頼し費用が追加で発生してしまったというケースも珍しくありません。

確かに、司法書士に依頼することで、弁護士が行う代理業務が無い分費用は多少安くなる可能性はあります。しかし、司法書士に依頼してから結局弁護士に依頼する二度手間を避けたり、弁護士に代理人として対応を一任することで自身への精神的な負担を無くせる点から、まずは弁護士に相談してみることを強くお勧めします。

※本記事は、経営リスクバスターズ編集部が専門家にヒアリングを行った上で記事を執筆し、専門家に監修を受けたものです。

経営リスクバスターズでは、会社の倒産・破産を専門とする弁護士と協力し、経営者を守るプロの知識を発信しています。

  • 資金繰りが悪く、債権者からの取り立てに悩んでいる
  • 既に支払いの滞納が続いており、いつ差し押さえに合うのか不安
  • 会社を倒産させても、家族や従業員への影響は最小限に抑えたい
  • 会社が破産すると経営者の生活はどうなるのか分からない

これらの悩みを持つ方は、まずは弁護士に相談してみましょう!